姿勢の歪み=上位・下位交差症候群

本日は上位・下位交差症候群についてお話します。

上位交差症候群(Upper Crossed Syndrome: UCS)と下位交差症候群(Lower Crossed Syndrome: LCS)は、チェコの医師ウラジミール・ヤンダが提唱した、姿勢の歪みによって特定の筋肉群が緊張し、別の筋肉群が弱くなることで起こる筋肉のアンバランス状態を指します。

どちらも、デスクワークやスマートフォンの使いすぎなど、長時間同じ姿勢を続けることによって引き起こされることが多く、現代人に多く見られる症状です。

上位交差症候群(Upper Crossed Syndrome)
概要

首と肩周りの筋肉のアンバランスが原因で起こる姿勢の歪みです。横から見たときに、硬くなっている筋肉と弱くなっている筋肉がX字に交差しているように見えることから、このように呼ばれます。

姿勢の特徴: 頭が前に突き出し、背中が丸まり、肩が内側に入った猫背のような姿勢になります。いわゆる「スマホ首」や「ストレートネック」の状態も含まれます。
硬くなる筋肉
首の後ろの筋肉
胸の筋肉

弱くなる筋肉
首の前の深部の筋肉
背中の筋肉

主な症状

肩こり、首の痛み
頭痛、めまい、眼精疲労
腕や手のしびれ
慢性的な疲労感

下位交差症候群(Lower Crossed Syndrome)

骨盤と股関節周りの筋肉のアンバランスが原因で起こる姿勢の歪みです。こちらも、硬い筋肉と弱い筋肉がX字に交差しているように見えます。

姿勢の特徴: 骨盤が前に傾き、腰が過度に反った反り腰の状態になります。
硬くなる筋肉
腰の筋肉
股関節の前面の筋肉

弱くなる筋肉
お腹の筋肉 お尻と太ももの裏の筋肉

主な症状

慢性的な腰痛
股関節の痛み
お尻や太ももの筋肉がうまく使えないことによる膝の痛み

改善方法

どちらの症候群も、単に凝っている筋肉をマッサージするだけでは根本的な解決にはなりません。硬くなった筋肉をストレッチで緩め、弱くなった筋肉をトレーニングで強化することが重要です。

硬くなった筋肉のストレッチ: 筋肉の柔軟性を取り戻すことで、過剰な緊張を解消します。
弱くなった筋肉の筋力強化: 筋力をつけることで、正しい姿勢を維持し、筋肉のバランスを整えます。
専門家の指導のもと、正しい姿勢を意識した生活習慣の改善と、適切なエクササイズを継続することが改善への鍵となります。

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